私はあなたのストーカーです


――いい人かもって、思ったのに。


「宮内麻美は、たしかにヤバイよ。善が悪でいったら紛れもなく悪で。色に例えるなら真っ黒だ。でもね、ヒナコちゃん。僕よりはまだ人間らしさ残ってるよね」


優しくしてくれて感謝したいのに。


「僕までくると。モンスターだよ」


(モンスター?)


「心配しないで」


指と指の隙間から、鋭い目で捉えられる。


「僕が君に手を出すとしたら僕のものになってからのハナシで。だけど、それも期待してないから。とにかく僕は、純粋に、君の味方でいたいんだよ。いさせてもらえないと困るんだ。そうなれないときは、僕の方が消えればいい。君を傷つけてしまう前にね。そのくらいの覚悟は、できている」


やっぱり私は、この人のことがわからない。

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