私はあなたのストーカーです


『優等生だねー、ヒナコちゃんは』


藤ヶ谷くんに笑われた気がした。


「さ、さようなら」
「おう。また明日」


教室を出て、そっと先生を振り返ると

先生は、私のことを見てくれていて。


それが嬉しくて。


(好きです)


思わず気持ちが溢れそうになったけど、喉まででかかったその言葉を呑み込んで、前に一歩踏み出した。


< 161 / 353 >

この作品をシェア

pagetop