私はあなたのストーカーです
「悠くん、最近よくうちに来てるの?」
また、悠の話だ。
そんなに悠のことが話したいの?
今は、私の話をしているんだよ?
「よくってことも、ないよ」
「ひょっとして不健全なことしてるんじゃないでしょうね」
「なにそれ」
「色気づいて。やるべきことやってないんじゃないのって、言ってんの」
「ちゃんとしてる……」
お母さんが、大学くらい出ろとか言うから。
まだやりたいことも目標もないけど勉強してるよ。言われたとおり、必死に受験勉強して、ギリギリで進学校にも入れた。
だから勉強がキツいの。私の入るレベルじゃないの。
本当はアルバイトしながら楽しく通いたい。
アルバイトだって。たくさん入らなければやり甲斐を感じて今より生活にメリハリができるかもしれない。
そりゃあ私は文武両道なんて言葉ふさわしくないけど。
両立は難しいかもしれないけど、頭ごなしに否定してみたり叱ってみたり、マイナスな方にばかり考えないで欲しいよ。
「避妊してるんでしょうね」
「え?」
「子供が子供作ったらシャレにならないよ」
「悠とはっ……そういう関係じゃない……!」
「じゃあ。他の男?」
「いないよ。そんな人」
「じゃあなんでこうなの……!」