私はあなたのストーカーです


「服選びのセンス、いいね」
「なんとなく人気ありそうなお店入ってー。感じのいい店員さんがいたから、カノジョにプレゼントしたいから全身コーディネートしてってお任せしただけだよ?」


(彼女……)


「センスは、そのお姉さんのもの。ちなみに万引きとかはしてないよ。値段がわからないのは、金額確認せずにカードで支払ったから」
「いや確認してよ」
「生まれてからずっとお金の心配してこなかったからかな。使い切ることができないからかな。クセなんだよね」


医者の息子説が濃厚になってきた。
でも、本当にそれでいいの……?


「ごめん。私、支払い終わるのいつになるか。明細書とかって、藤ヶ谷くんの家に届く?」
「さあ。届くかもしれないけど。見ようと思えばネットから利用履歴みたいなの見れるんじゃないかな」
「あ、それじゃあ。そこ見て教えてもらえるかな?」
「女の子は、ねだってりゃいいよ」


いいわけがない。


「プレゼントさせてよ」
「でも……」
「ほんとに痛くも痒くもない金額だから。それに。単純に、その服を着たヒナコちゃんが見たくてさ。それだけでお金出した価値あるってものだよ」


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