私はあなたのストーカーです


写真が消えたのは凄く悲しかった。

先生の日常を覗けないのは苦しかった。


いつの間にか私はもらった消しゴム一個じゃ満足できなくなっていて。


いろんなもので“先生”を補充していたから。


それが麻美に見つかる前に携帯が壊れてほんというとよかったと、思ってる。


新しい携帯がほしい理由なんて先生と繋がりたい、それだけだ。


他の誰と連絡とりたいとも思わない。


「ひょっとしたらヒナコちゃんは僕が思うよりずっと。もう歪んでしまっているのかな」
「そうかも、しれない」
「やっぱり面白いね。恋って」
「……おもしろいけど。大変だよ」

< 201 / 353 >

この作品をシェア

pagetop