私はあなたのストーカーです
どんどん自分じゃなくなっていく。
叶わない未来を想像しては舞い上がったり絶望したりして。
得体の知れない感情さえ抱く中。
ひとつ、たしかなのは
この恋に終わりが来るとしたら私が消えてしまうときなんじゃないかと思う。
「ほんとに帰るの?」
「……うん」
「もっと付き合うけど。オールしようよ」
結局、先生には会えなくて。
まあマンションの近くまで来たくらいで簡単に会えるとは思ってなくて。
(先生の家が知れて嬉しい)
今日は会えなかったけど。
ここで待ち伏せしたら、先生と鉢合わせ、できる。
「うち、来なよ」
「え?」
「部屋もベッドもあまってるし。お風呂もひろーいし。ゆっくりできるよ。ああ。変なことしないから」
なぜか、藤ヶ谷くんは
息が止まりそうな冗談は言っても、私が心から嫌がることはしないような気がする。