私はあなたのストーカーです
「ここからは、僕のシゴトのはずだよ」
こいつには見張りをすると同時に
宮内麻美たちに、ひなを傷つけた罰を与えるよう頼んだ。
二つ返事でオッケーしてくれたよ。
『ちょうど退屈してたんだ。友達の復讐のためなら、喜んで手伝うよ』
白々しいよな。
自分がそういうの、好きなだけのクセして。
とんだ危ない野郎だ。
まあ、こいつと俺の関係なんて、そんなもんでいい。
俺が自分の手で報復してやりたいが。
今この手を汚すわけにはいかない。
俺は優等生でいなきゃいけない。
ひなを迎えに行かなきゃならない。
ひなの居場所にならなきゃならない。
「そろそろ君は戻らないと怪しまれちゃうよ」
「それも、そうだな」
いくらひとけのない講義室にたまってるとこ、狙ったとはいえ。
「あとは僕に任せてよ。ね?」
ああ、頼んだ、藤ヶ谷。
――そいつらに地獄見せてやれ。