私はあなたのストーカーです


「ここからは、僕のシゴトのはずだよ」


こいつには見張りをすると同時に

宮内麻美たちに、ひなを傷つけた罰を与えるよう頼んだ。


二つ返事でオッケーしてくれたよ。


『ちょうど退屈してたんだ。友達の復讐のためなら、喜んで手伝うよ』


白々しいよな。

自分がそういうの、好きなだけのクセして。


とんだ危ない野郎だ。

まあ、こいつと俺の関係なんて、そんなもんでいい。


俺が自分の手で報復してやりたいが。

今この手を汚すわけにはいかない。


俺は優等生でいなきゃいけない。


ひなを迎えに行かなきゃならない。


ひなの居場所にならなきゃならない。


「そろそろ君は戻らないと怪しまれちゃうよ」
「それも、そうだな」


いくらひとけのない講義室にたまってるとこ、狙ったとはいえ。


「あとは僕に任せてよ。ね?」


ああ、頼んだ、藤ヶ谷。


――そいつらに地獄見せてやれ。


< 246 / 353 >

この作品をシェア

pagetop