私はあなたのストーカーです
「ひなの居場所の特定、まだか?」
「うーん。僕のパパが頑張ってくれてるみたいなんだけど。あの夜に“うちの制服”を着た女の子が世遊びしてたような目撃情報もないし。さっぱりみたいだよ」
「ひなは、鞄も財布も持ち出してない。そう遠くへは行かないはずだ。どこかに身を隠してるんじゃないか? 捜査に手え抜いてるんじゃねーだろうな」
「まるで、神隠しだね」
そんなことあってたまるかよ。
どうして携帯に出ない?
このところずっと俺を避けてるのは
……俺が告ったせいか?
俺はタイミングを間違えたのか?
どんなことだって卒なくこなしてきた。
俺のこと欲しいやつなら大勢いる。
なのに。
どうして、ひなは、俺のモノにならない?
「なにかわかれば、すぐに教えろ」
「んー。捜査情報は守秘義務あるし。重要なものは、僕でも聞き出すの難しいよ?」
「聞き出せないなら盗み見りゃいいだろ」
「あは。それもそうだね」