私はあなたのストーカーです


サツキの携帯をポケットに入れ出口に向ったとき、


「え? 話が違う。可愛がってくれるんだよね? どこ行くの?」


困惑する宮内麻美を視界のすみに捉えたが、無視して教室からでる。


「嘘ついたの? 碓氷くん!?」


散々人をこけにしてきたお前がよくもまあ、自分のことを棚にあげてそんな被害者ぶれるよな。


「うち、ヒナコに負けてるとこ、ひとつもないのに!」


むしろどこが勝ててると思った?

ねえだろ。一つもねえよ。


俺がお前を可愛がってやるのは

せいぜい藤ヶ谷からの制裁受けて

まだ元気あったら、トドメさして、息の根をとめるってことで。


もっともそんな元気残るとは思えないけどな。


知ってるだろ。


そのお坊っちゃんが俺より危ないってことくらい。


どんなイカれたもん持ち歩いてるか想像したくもねーが。


ポケットの中、有り余った小遣いで手に入れたヤバイもんだらけだからな?

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