私はあなたのストーカーです
バイトか。私も、やってみたいな。
「物欲、止まらないしー」
仁依菜ちゃんのことだ。服やメイク道具に使いそう。
「麻美は、いいよね。お金もあって部活も充実してて。絶賛恋する乙女で」
麻美は親が会社を経営していてお金持ちみたい。
だけど麻美の悠へのアレは恋なの?
猛烈なファンくらいに思ってた。
「なのになんでまだ、足りないのかな」
仁依菜ちゃんがなんだか遠くを見つめて、そんなことをつぶやいた、そのとき。
駅について、改札をくぐった。
「そうだ、ヒナコ」
「?」
仁依菜ちゃんが、ぱあっと明るい笑顔になる。
「アルバイト。同じとこでしない?」
「え!?」
「絶対に楽しいよ。そうしようよー」
「……うん!」