私はあなたのストーカーです


苦労しなかったと言えば、嘘になります。


「ナカナリ」
「なんですか」
「サクラも、やるー!」
「……洗濯ものをですか?」


一人でやればたいして時間のかからないことも、サクラに教えながらだと倍は時間がかかりました。


呑み込みは早いほうで、一度教えたことを次やるときによく覚えていました。


時折、水族館や動物園に連れて行ってやると大はしゃぎしました。


広々とした公園にお弁当を持って行けば、飽くることなく日が暮れるまで遊んでいるような子でした。


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