私はあなたのストーカーです
Kの死体を処理しながら
私は、頭の中であらゆるシュミレーションをしていました。
――あと、三人。
サクラを死に追いやったやつらを、どんな方法でこらしめてやろうか。
息を止めて殺すか。
息をさせたまま、じわじわと弱らせていくか。
やつらの苦しみ悶える姿を考えるだけで頬が緩みました。
だけど、同時に。
考えれば考えるほど、サクラが生きるはずだった世界に、サクラの存在がなく、やつらが抜け抜けと存在していて、サクラは息をしていないのに、やつらが息をしていることが、本当に、本当に、赦せなかったのです。
だから、私の代わりに少年が、目の前で、Kの息を、1秒でもはやく止めてくれたことには感謝していますよ。
Kを殺してから一年半のあいだに
見事にターゲット全員キズモノにしてくれました。
ええ、当面の目標達成です。
足を亡くした者
視力を失った者
子を産めなくなった者
サクラの受けた仕打ちに比べればどれも実に軽い。
罰に値しない。
せいぜい、かすり傷程度でしょう。
表向きは“不慮の事故”として処理されていますので。
継続的な復讐を試みるなど、派手なことはできませんが。
本人たちは、いつか、また、襲われるのではないかと怯えていることでしょうし。
やつらにトラウマ与えた上で残りの人生を送らさせることに成功したのです。