私はあなたのストーカーです


「ねえ、センセイが学校にいる間にヒナコちゃんが外に出たがったり騒いだりされたらどうする?」


そんなことないように躾けてるとは思うけど、万が一ってこと、あるよね。


センセイの身が危険だったりしないのかな。

いくらヒナコちゃんでもさ。

かわいい君でも。


センセイに危害加えたら赦さないよ、僕。


「ヒナコが。私に嫌われることするでしょうか」
「んー。しないかな」


やっぱりカッコいいや、センセイは。


「もう二度と私から離れたいなんて思っていませんよ。そんなことになれば死にたくなるのは、ヒナコの方です」


センセイが、そうさせたもんね。

本当はいくらでも逃げ場はあって。


世界は広いのに。

小さく逃げ場のない迷路みたいなものだって思い込ませた。


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