私はあなたのストーカーです
当然ながらに、その頃から
愛し合いたいという欲求があったわけではありません。
“愛でたい”
ただ、その一心だったのです。
どこの誰か知らないあなたの正体が知りたくなった。
『もう、ハルカ。走って行かないでよ』
『わりい、ひな』
――ひな。
今はまだひな鳥のようなあなたも。
いずれ羽ばたく。
そのときは、“傍で見守りたい”
そんな感覚だったと思います。
それが今となっては
“鳥籠に入れておきたい”というものに変わってしまいましたが。
大切に、大切に、手の届く範囲で愛したい。
外の世界は危険がいっぱいですから。
外の世界は汚れきっていますから。