私はあなたのストーカーです
「ほんとにチーズ入れてくれたんだな」
「うん」
悠が、入れて欲しそうにしてたから。
「ひなのハンバーグは世界一美味い」
「はいはい」
「いくらかかった?」
「え?」
「払うよ。タダメシってのもな」
「いいよ。どうせなにか作らなきゃならないの、一人前増えただけだし」
「じゃあ一緒に作るときは俺もちな?」
「そう?」
「でなきゃ俺ヒモみたいだろ」
そこまで思わないけど、悠も悠なりに気を使ってくれてるのがわかった。
「それ、なに」
ソファの上に置きっぱなしだった買い物袋を見て問いかけられる。
「新しい筆箱」
「女子って好きだな」
「なにが?」
「まだ使えるのにしょっちゅう変えてねー? 俺なんて小学生の頃から同じの使ってるぞ」
あんたはそろそろ変えたほうがいいんじゃないかな。
「物持ちいいね。でも、まだ使えないから買ったんだよ」
「え?」
「壊れちゃったの」
「ふーん。どんなの買ったんだよ」
勝手に袋をあけるな。許可くらいとれ。
「またこのウサギか。好きだな」
「可愛いもん」