私はあなたのストーカーです
教室に戻ると、あることに、気がつく。
(……なに、これ)
机の上に――、
【メス豚】
【イジメられたいんです】
【飼い主募集】
【090××××××××】
マジックで、太く
信じられないような言葉や、私の電話番号がくっきりと、書かれている。
「おいおい。女子の仕業か? さすがにあれはカワイソウだろ」
男子がそんなことを、言っている。
「事実だよ。あの子、大人しそうな顔してすごいんだから。相手してもらえば」
「マジ? やっべ。想像したら興奮してきた」
「はは。あんたの方がサイテーじゃん」
気持ち悪い。
「はやく消しなよー。それとも本気で飼ってくれる男の子探しちゃう?」
うるさい。
「あー、安心して。水性だから。先生来るまでに綺麗にしておいてね?」
黙れ。
「っていうか。宇崎ヒナコってさー。縮めたら、“ウザコ”だよね」
黙れ。
「みんなもさー。ウザコって呼んであげない?」
黙れ黙れ黙れ黙れ
「ウザコー」
「返事しろよウザコ」