伝説に散った龍Ⅱ
「…そ」
コイツは上手い。
俺の扱い方をよく分かってる。
こういうとき、俺はつくづくそのことを思い知らされる。
こういうとき。
セリナの言葉が、俺の中にすとんと綺麗に落ちていくとき。
「で?要件は?」
「あ、そう、ちょっと手貸してくれないかなって」
「それでミオに電話を」
「うん。出なかったら次は雄大くんに掛けるつもりだった」
セリナが顎で指し示す
床に転がる、三体の亡骸(?)。
俺は思わずギョッとして
そしてすぐに、それが生きた人間だと確認した。