伝説に散った龍Ⅱ



















その奥で



『彼等を近くで見守りたい』という願望がたしかに存在していることに私も気がついていた。




































体と心が矛盾する。


















広い腕で私を包み込んだミオに



離れなくてはならないのに



縋りついてはいけないのに



彼より幾分も細い腕に力がこもる。










































ミオの穏やかな息遣いに体を預けた。



わずか数秒間の温もり。



離れてみれば虚しさが残った。





















































「ミオ」



「…」



「またね」












































ーーまた、今度。












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