フルール・マリエ
モンシェリ
今回2度目の来店となる和光様は新郎が仕事で不在とのことで、新婦1人での来店となっていた。
前回1番お気に入りのドレスとして選んだのはチュールスカートが広がるワイン色の大人っぽいAラインドレス。
淡い色よりも濃い色のカラードレスを希望しているので、今回も赤系のドレスや大人っぽい原色ドレスを用意している。
「スパンコールが付いてると、光に当たってキラキラですね」
今着ているドレスはワイン色よりの色だが、前回のものより装飾が多く、特にスカートの部分にはスパンコールが散りばめられている。
光に当たらなければ気づかないかもしれないが、さり気無い飾りがあると、変化がついて参列者を驚かせることもできる。
鏡に映る新婦はハーフのような目鼻立ちがはっきりした美人で、装飾が煌びやかだと一層映える。
自分の姿を映していた新婦はハッとしたような顔をしたかと思うと、突然後ろを振り向いた。
「千紘君!?」
新婦の後ろを通過しようとしていた真田さんが立ち止まり、新婦の顔見て目を見開いた。