それがあの日の夢だった
食事が終わったら、二宮家の小さな家に近所の人や親戚達が流れるように押し入って来た。

「来羽ちゃん、久しぶり!会いたかったよぉ」

お隣のおばちゃんがこういいながら私の頭を優しく撫でる。

おばちゃんは私がまだ小学校に行く前からまるで自分の娘や孫であるかのように可愛がってくれて、私もそんな優しいおばちゃんが大好きだった
、そして今でも大好きだ。

おばちゃんは昔から子供を可愛がるときに頭を撫でる癖があって、私もよく撫でられた。

この温かく、年を重ねてしわしわになった手が懐かしくていとおしかった。

押し入ってくるものたちの中に一際目立っている人物を私は見つける。

「次郎お兄ちゃん!!」

私は立ち上がって次郎お兄ちゃんの元へ走っていく。

「お久しぶり、来羽」
次郎お兄ちゃんは私を抱き寄せる。

そして、耳元でこうささやく。
「来羽、私のこと覚えててくれたのは嬉しいけど、私は次郎お兄ちゃんじゃなくてG子オネェちゃん」

次郎お兄ちゃん改めG子オネェちゃんはニヤリと笑って甘い声でささやいた。

G子オネェちゃんは、この通りオネェだ。
いつからなのかとか、なぜなのかとかは私が生まれる前からオネェだったらしいから私にも分からない。

とゆうか、G子オネェちゃんはこの村に住んでいるけど本当は蛇人族ではなく、普通の人間らしい。

だけど、一つ普通の人間と違うところがある。
それは、未来予知が出来るというところ。

G子オネェちゃんは、この力をこの村の村長に認められて、未来予知の力でこの村を守る守護者として、雇われて来た。

雇われて来てからずっと、未来予知でこの村を守る正義のヒーローなんだ。
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