君の手が道しるべ
月曜の朝、ロッカー室に入ってきた私を見て、ちょうど着替え中だった栞ちゃんがびっくりしたように言った。
「どうしたんですか? 調査役、目の下のクマが尋常じゃないですけど」
「あ……これ? やっぱわかるかな。コンシーラー倍塗りしてみたんだけど、隠れてない?」
ロッカーの扉の内側についている鏡でメイクをチェックする。
目の下のクマ……というよりは、顔のどんより感が尋常じゃない。実際、いつも通りのメイクではとても人前に出られる状態じゃなかったのだ。ファンデは浮くし、肌はくすんでるし、クマもすごいし、もう、このまますっぴんで行ってやろうかしら! と自暴自棄になりかけるほどだった。
「いや、コンシーラー倍塗りが逆にダメな感じです……」
栞ちゃんの心配そうな顔を見て、私はメイクポーチをつかむとお手洗いに駆け込んだ。ロッカーの小さな鏡では、顔全体のメイク直しは無理だ。
「どうしたんですか? 調査役、目の下のクマが尋常じゃないですけど」
「あ……これ? やっぱわかるかな。コンシーラー倍塗りしてみたんだけど、隠れてない?」
ロッカーの扉の内側についている鏡でメイクをチェックする。
目の下のクマ……というよりは、顔のどんより感が尋常じゃない。実際、いつも通りのメイクではとても人前に出られる状態じゃなかったのだ。ファンデは浮くし、肌はくすんでるし、クマもすごいし、もう、このまますっぴんで行ってやろうかしら! と自暴自棄になりかけるほどだった。
「いや、コンシーラー倍塗りが逆にダメな感じです……」
栞ちゃんの心配そうな顔を見て、私はメイクポーチをつかむとお手洗いに駆け込んだ。ロッカーの小さな鏡では、顔全体のメイク直しは無理だ。