3次元の恋~オタクの恋物語~


ーピロン

上着のポケットに入れた
スマホが小さな振動音と共に鳴った。

『19時で大丈夫』

百瀬さんからの返信は素っ気なかった。

遥希「今日、土曜日だよな。
ようやく百瀬さんに会えるんだろ?」

青葉「うん。」

遥希「早く行った方がいい。
あ、出来ればその服。
辞めた方がいいよ。ダサいから。」

青葉「分かってるよ。」

遥希「じゃあ、帰る。」

青葉「あ、大高!ありがとう。
当日はめっちゃオシャレしてくから。」

遥希「知ってる。柿谷の気合いは。」

青葉「そうだね。」

遥希「じゃあな!」

大高と分かれ、涙で濡れた顔を洗い
支度を済ませると走った。

百瀬さんとの待ち合わせ場所へと。
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