3次元の恋~オタクの恋物語~

依知「製作者側の話
聞きたいんだったよな?」

青葉「ええ、まあ。」

依知「ああゆうセリフって
どう決まってるか知ってる?」

青葉「それは、まあ。皆さんの
経験談とかではないでしょうか?」

依知「その逆。」

青葉「逆とは?」

依知「他の会社の事は知らないけど
うちの会社はさ、それなりに
恋愛経験豊富な奴らしかいないから。
こんなセリフありえなくね?って
いつも爆笑しながら案出し合ってる。
ゲームの中の世界の奴が吐く言葉を
現実世界で使う奴なんていないから。」

そんな事は分かってる。
ここ数週間で嫌という程に感じてる。

現実は厳しくて。難しくて。
色んな事が上手くいかなくて。

いつでもハッピーエンドを目指せる
ゲームとは違うって事は理解した。

でも、この人は。この人だけは...。

程遠いと思っていたけど
目の前のこの人こそが1番
ゲームの中の人物に近しい人だと思った。
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