3次元の恋~オタクの恋物語~
泣いた。めちゃくちゃ泣いた。
純粋な恋心。胸に響く台詞。
切ない結末。そのどれもが素晴らしくて
私は終始、泣いていた。
…なのに、隣のこの人は…
開始40分で夢の世界へと入っていった。
好きじゃないのは分かる。
大高がこうゆう類の話を
好まないのは分かってるけど
取引先の人と話を合わせなきゃ
ならないと言っていたのは
嘘だったのか?と疑うほど
気持ち良さそうに眠っていた。
エンドロールが終わると
涙をハンカチで拭いて
寝息を立てる隣の人を起こした。