3次元の恋~オタクの恋物語~
根岸「普通ですよ。そんなの。
皆が皆、1番好きな人と恋人に
なれる訳ないじゃないですか。
皆、妥協するんですよ。
あの人には劣るけど、まあいいか。
この人の事も好きだしって
どこかで折り合いつけて付き合うんです。
ちなみに私は幸せですよ。今も十分。」
…きっと、それが差なのだろう。
青春時代、恋愛を怠らなかった人と
妄想の世界に逃げ込んだ私との差が
根岸さんの言う普通なのだろう。
だけど、何だか私にはその言葉は…
根岸さんの幸せは…痩せ我慢にしか
思えなかった。本当は1番好きな人と
結ばれたいと言っている様に聞こえた。
何かを言いたかった。
それは違うよ!って否定の言葉なのか。
何だか可哀想だね。って哀れみの言葉なのか。
凄いね!って称える言葉なのか。
もしかすると、そのどれとも違う
言葉なのかは分からない。