3次元の恋~オタクの恋物語~
真人間になるためには
終電を逃した私がタクシーで
家に帰る頃には0時を回っていた。
タクシーの中でずっと考えた。
何故に、私の恋はそこから先に
進まないんだろうか。
百瀬さんとの恋も。
南雲さんとの関係も。
私が首を縦に振れば、長年の
フリー期間にピリオドを打てるのに。
…私には、恋の仕方が分からない。
このままじゃまた悩んで
答えの出ない問答を繰り返して
眠れないのがオチだ。
迷惑だとは承知の上でスマホを手に取った。