3次元の恋~オタクの恋物語~

今日、大高を誘ったのも。
乙ゲーの話をしないと決めたのも。
全部、自分なのに...。
大高は付き合ってくれたのに。

息苦しくて仕方がなかった。

店を出て駅まで向かう途中。
さっき通った大型書店の前で
大高は足を止めた。

遥希「ごめん、柿谷。」

青葉「何?」

遥希「やっぱり、本屋寄っていい?
真柴高士の新刊、発売日だから。」

そういや、大高って
読書男子でもあったな。

青葉「うん。いいよー。
私、ここで待ってるね。」

中に入ってファンブックを
見たらやっぱり欲しくなるから。
見たくなかった。
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