3次元の恋~オタクの恋物語~

初めて見た南雲さんのお父さんは
何とゆうか、厳しいを絵に書いた様な人だった。
ビシッと整えられたスーツを着こなし
これまた整えられた髪型に銀縁メガネ。

とてもじゃないが、この人が
うちの父とお酒を飲み交わし
意気投合するとは思えない。

笑ったりするんだろうか、この人は。
と思うほど、眉間に深く刻まれた
シワが印象的だった。

律「お父様、紹介致します。
こちら、柿谷 青葉さんです。」

青葉「はじめまして。
柿谷 青葉です。いつも父が
お世話になっております。」

父「はじめまして、律の父の
南雲 忠一です。いやー。
柿谷さんのおっしゃる通り。
美人な娘さんだ。」

嘘だという事が一目で分かる様な
愛想笑いを浮かべ、手を差し出した。
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