3次元の恋~オタクの恋物語~

例えば、昨日テレビで見た芸人が
めちゃくちゃ面白かったとか。
昨日、会社に生意気な後輩が
やってきたとか。
そんな話はしないんだろうか。

轟「南雲社長!」

いかにも偉い人みたいな恰幅の良い
男性に呼ばれると南雲さんの
お父さんは会釈した。

父「すみません、青葉さん。
少し律を借りてもいいですか?」

青葉「ああ、はい。」

父「律、来なさい。」

律「はい。青葉さん、すみません。
少し離れますね。」

青葉「はい、どうぞ。」

お父さんの後に続き、恰幅の良い
男性に頭を下げ、さも楽しそうな
笑顔を浮かべる南雲さんは
きっと、完璧なのだろう。

あちらこちらから聞こえてくる
南雲さんへの賞賛の声が
間違いではないと言っている。
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