3次元の恋~オタクの恋物語~
青葉「あ、うん。」
根岸「もしかして彼氏ですか?」
青葉「違いますよ。
顔見知り程度の人です。」
何故、彼がここにいるのかは
分からないけど、もう一度
会えたのはめちゃくちゃ嬉しいけど
ここは会社だ。追い返そう。
万が一、この人が根岸さん達の前で
余計な事を話せば一発で
私の乙ゲー好きがバレてしまう。
青葉「お待たせしました。
ご要件は何ですか?」
依知「ああ、これ。
返そうと思って。」
そう言いながら彼は
あの日、私が置いていった
デジカメを差し出した。
青葉「ありがとうございます。
わざわざ届けて下さって。」
私がその場から立ち去ろうとすると
その人は呼び止めた。
依知「なあ、今日飲みに行かない?」
青葉「…え?何でですか?」
依知「あの日の借り返したいから。」
青葉「いえ、結構です。」
そうは言ってみたものの
内心めちゃくちゃ嬉しかった。
リキヤ似の彼からお誘いに
心は舞い上がっていた。