君と描く花言葉。



「はー……、クールでカッコいいなあ……」


「あ〜あ〜また見惚れちゃってぇ。
もう告白しちゃえばいいのに!」


「え!で、でも、もしかしたら彼女とかいるかもだし……」


「そんな感じしなくな〜い?絵一筋ってカンジで。
一緒のクラスっしょ?女と喋ってるとこ見たことある?」


「それは……あんまりないかも……」


「ならやっぱいないんじゃん?
いいじゃんいいじゃん、狙いどきっしょ!
いっちゃいなよ!」


「うぅ〜……!」



近くの席から、そんな話し声が聞こえてくる。



……今の、もしかしなくてもセイジのことだよね。


そりゃあ、天才的に絵が上手くて、芸術品かってくらい整った顔で、ちょっと不思議な雰囲気で、落ち着きがあって、お金持ちのお家で……って、それだけ条件揃ってれば、女の子が放っておくわけがない。


いつか、セイジを見てカッコいいと囁き合っていた女の子たちを見たこともあったし。


それは元々わかっていたつもりだけど……。



“告白”の2文字を含む会話に、ついドキリとしてしまった。



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