カウントダウン~君にもう一度、初恋~
確認
「えーっと...」
この中身は『何かの薬』ということは分かった...
「『56-69-76-72-65』って番号だよな...
製造番号か?それにしては英字使われてないし...」
この説明書に書いてあることだけで
これが何なのか判断するのは危険だ。
会社でこの番号の薬品があるか照会してみるか。
うちの会社になかったときは
愛莉奈にも聞いてみるかな。
「今日のところは中身を確認しておこうか。」
もう何重かになった箱の中に見える
カプセルのようなものを手に取ってみるため
箱開けを再開した。
「にしても、やたら緩衝材入ってるな。
余程衝撃に弱いんだろう。」
慎重を通り越した慎重さでプラスチック箱を開けると
名刺ほどのカードが隙間に入っているのに気づけた。
「えーっと...これはイタズラなのかな?」
カードには『やり直したい事がやり直せる薬だよ』と
子供のような可愛らしい字が書かれていた。
「うーん...もしイタズラじゃなかったら
恐ろしい薬が届いたもんだな。」
記憶の緩和って意味がよく分からないし
飲んだら何が起こるものかね。
「ま、検索してみるか。」
俺は机の上は箱だらけになっていることを思い出して
スマホを探し始めた。