カウントダウン~君にもう一度、初恋~
ピコンッ
『今日からお前には後輩ができるな!
可愛い子いたら紹介しろよ( ゚∀゚)ノ』
闇の中で俺のスマホが
いつもの悪ふざけを映し出した。
「わざわざこんな時間に...
変なとこ律儀なやつだよなぁ。」
あくびを噛み殺しながら確認する。
メッセージの差出人は悠斗だった。
高校からの親友の一人だが全く変わらない。
『何言ってんだか...
お前には愛莉奈がいるじゃないか。』
ピコンッ
『はぁ?( ー̀дー́ )
アイツとは腐れ縁なだけで
そんな関係じゃありませーん!o(`ω´*)o』
「まだ意地張ってるなぁ...」
昔...
よく4人で一緒にいた頃に俺達は
『女子2人のどっちが好みか』
という思春期真っ盛りの話をしたもんだけど...
その時俺が答えなかったものだから未だに
『好きだ』ってことを言えないんだろう。
それは俺も同じか...
あの日消えたアイツ...
今頃、幸せになってるだろうか...
そもそも生きているのか...
好きな奴のことなんにも知らないなんて
好きになる資格ないよなぁ、俺...
「はぁ...」
闇が俺の思いを隠してくれる訳もなく
後悔ばかりが全身に重くのしかかる...