カウントダウン~君にもう一度、初恋~
「__ヒサはさ、
もしカズが生きていたら...
会いに行く?」
「え?」
なぜそんなことを聞くのか...
「私は会いたいよ...
でもね...
私たちがカズのことをずっと調べているのも
なんだかおかしくない?」
「...そんなことは__」
「無いわけないよね。
だっておかしいじゃない...
自分たちの人生削ってまで
あの子のことを探すのって
本人も望んでないよ...
もう何年も前のことなのに...
そろそろ終わりにしない?もう疲れちゃった...
誰かの過去に縛られるのはもうたくさん。
私たちは生きてるんだから...
前を向かないと行けないと思うの」
急にどうした?
...今更見捨てるっていうのか?
「...だったら、俺だけで探すよ。」
「...ごめん。怒らせたよね。
でもね、いつまでも過去に縛られてちゃダメだよ。
ヒサはヒサの人生を生きなきゃ。
カズだって、こんなふうに探られるの
嫌かも知れないじゃない。」
「俺は誰にも探されない方が悲しいともうけど...」
「誰にだって隠しておきたいことがあるものよ。
...はい!こんな悲しい話はもうおしまい!
ね、次集まれるのいつになりそう?」
「ああ、えっと...」
今の俺の頭の中には和葉のことしかなかくて
スマホを確認しないと
自分のスケジュールすらも分からなかった。
「そうだなぁ...
しばらくは新人に教えないといけないから
まだわかんないな。」
「そっかぁ...
ま、私も似たようなもんだししょうがないね!」
スマホ開いたし、ついでに確認しとくか。
「...ん?悠斗から来てた。」
丁度、似たような内容で
いつ頃来れるか尋ねるメッセージを受信していた。
性格は似てないのに
この2人って考えてること似るよなぁ...
「ハル?ついでに私の予定も言っといて。」
「りょーかい。」
返事をしながら『もうしばらく無理』と返した。
...さっきまでずっと話してたからか
沈黙に違和感を感じる。
...眠い。