大宮課長は今日もいじわる
ふーん、と疑ったように反応する真希ちゃんに
ぎくりとした。
真希ちゃんから、
こんな人を疑うような眼差しを
向けられたことなんてない。
普段いつも笑顔でほんわかしているから
こういう顔をされると普通の人より威力がある。
「そっか!二人、順番にお風呂入ってね」
私たちが黙っていると、
今度はいつものキラキラ笑顔に切り替え、
リビングルームに戻っていった。
さっさとお風呂に入り、寝ることにした。
時々隣の部屋から聞こえる二人の会話に
いちいち胸がずきずきして、
居心地も悪かったから早く眠ってしまいたかった。
二人が何を話しているかは分からないけれど、
きっとカップルならではの
他愛もない話でもしてるんだろうな。
いいな…。
私も課長とそんな風にいつか会話できたらな。
いつも、いじわるばっかり言われてるけど…
…。
寝れない!