大宮課長は今日もいじわる

「夜中にそんなもん食って、
でぶになるぞ、コラ」
「ひゃっっ、むぐ…」
突然耳元でささやき声がしたから驚いた声を上げると、
素早く口を塞がれた。
振り向くと大宮課長が眠たそうな表情で立っている。
目が暗闇に慣れてきて、
課長の顔はうっすら見えた。
「うるせーよ、ばあーか」
「ふぬぬ…(課長!)」
「お前な、真希が起きたらどうすんだよ」
ヒソヒソ声でそう言いながら
大宮課長が塞いでいた手を離す。
「課長が驚かすから!っていうか、
こんな時間になにやってるんですか?!」
「おまえが起こしたんだろうが」
「はい?」
「俺はそこで寝てたんだよ」
課長は暗闇の中を指差した。
おそらくソファーがあるところだろう。
「お前ががさがさすっから」
「あれ?真希ちゃんと寝たんじゃ…」

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