大宮課長は今日もいじわる
「指示?
なにそれ?
人聞き悪い。
私はただ、
ゆずちゃんを落としてみてって言っただけ。
狙った女は
100発100中の実力を見せてってことよ」
真希は視線を
ダイニングテーブルの椅子に
腰かける俺に向ける。
「まあ、元有名ホストで
チャラ王子なんて言われた水本だし、
すぐにやるとこまで
やっちゃうんじゃないの?」
くすくす。
真希はいつにもまして楽しそうだ。
俺は拳を握りしめた。
真希には勝てない。
だけど、南を助けるには
どうにかしなきゃいけない。
「もう。ゆずちゃんのことは
諦めたら?」