大宮課長は今日もいじわる
そんなこと…出来るなら、
とっくの昔にしている。
あいつに一目惚れしなかったら、
面接で採用なんてしなかったし、
何とかして俺の部下にはしなかった。
あいつの能力は
うちの採用基準に達していなかったのに。
そのくらいでやめておけばよかった。
欲求というのは、
一つクリアすると、
さらに大きなものが降ってくるものだ。
あいつが入社前の懇親会で
べろべろに酔った時、
あいつの同期の奴らを押しきり、
タクシーに乗せて、
あいつの家、つまり、
今いるこの家まで送ってやった。