大宮課長は今日もいじわる
その時は頷くしかなかった。
俺の過去を南に知られるくらいなら、
彼氏のふりでも、なんでもする。
それから数ヵ月後、
あいつは俺の部下になって、
毎日出勤するのが楽しくなった。
モノクロだった職場の風景は
カラフルになったし、
パソコンの周りには
花が咲いたような錯覚にも陥るくらい
毎日が春だった。
南はたいして仕事ができるやつじゃない。
でも、いつも一生懸命で、
それなのにひどい失敗をする。
そういうところはとても可愛い。