大宮課長は今日もいじわる

南が出ていった
リビングルームの、
入り口を見つめたまま
棒立ちする俺を見て、
真希はそう言った。
また、くすくす笑って…。

「そんなわけないじゃん。
だって、ゆずちゃん、
彼氏がいるんだよ」
「は?嘘だろ、どうせ」
「信じないなら別にいいけど?
私とゆずちゃん、仲良しだから
恋バナとか、よくするんだよね」
「あぁそう」
「この前も彼氏の家に泊まりに行くっ
て言って、
一晩帰ってこなかったし」

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