大宮課長は今日もいじわる
苦しそうに話す真希ちゃんの
泣き顔を見ていると、
私も胸が苦しくなった。
真希ちゃんは私を騙してたとはいえ、
きっと、世間的に許されない気持ちに
苦しんでいたのかも…
そして、私なんかより大宮課長に
対する気持ちが強いがゆえの
汚いやり方だったのかな…?
「私、もう出ていく!」
「真希ちゃん!なんで?」
「はぁ?私の大切な人、
かっさらっていったお前なんかと
同居できるわけないじゃん!」
その通りでなにも言えなかった。
何か、一つでも、真希ちゃんに響く言葉を言いたいのに、
何も出てこない。