大宮課長は今日もいじわる
「すみません、大丈夫です」
ぐるぐる回る世界の中で、
また大宮課長の声がきこえた。
私はそのまま川崎さんに支えられ、
なんとかトイレにたどり着き、
適度にげーげーやったのだった。
その後、無事忘年会が終わり、
二次会に行くメンバーは
飲み屋街に消えて行き、
帰宅メンバーは店の前で解散した。
まだ、飲み過ぎの後遺症が
治らない私は、
店の前に座り込んで、
吐かないように耐えていた。
「ゆずちゃん、帰れる?」
川崎さんが腕時計を
チラッと見てそう言った。