大宮課長は今日もいじわる
「うう…なんとか…」
ここから少し歩いた所に
バス停があり、
そこからバスに乗れば、
後は家につく…
「ゆずちゃん、バスだよね?
バス停まで送ろうか?」
「だ、大丈夫です…」
正直なところ、
大丈夫ではなかった。
一緒に来てほしかった。
でも、川崎さんだって女子だし、
帰る方は逆だし、
新婚だから旦那さんだって
帰りを待ってるだろうし…
「で、では、お疲れ様でし…た」
そこにいた皆にそう言い、
私は店の外壁にもたれかかって
立ち上がった。
「何かあったら、電話してね」
川崎さんが、心配そうに
スマホを持った手を振った。
「はい…」