大宮課長は今日もいじわる

「ふう…お待たせです」
本当は、
助けてくれてありがとう
と言いたかったけど
大嫌いなデビル課長に
そんな事を言うのがなんだか悔しいし
こっぱずかしかった。

「ほら、水」

課長は手首にぶら下げてた
レジ袋から
水を一本取り出すと、
私の頬にくっつけた。

「冷たっ!」

普通に渡したらいいのに。
でも、ちょっと嬉しい。
私はボトルを受けとると
小さい声でお礼を言った。

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