大宮課長は今日もいじわる

お客さんは二人で、
うちの会社の主要取引先の偉い人だった。
一人はハクション大魔王に
よく似ているおじさんで、
もう一人は少し色黒の眉毛が太いおじさん。
太眉毛の方は何度か
お目にかかったことがあり、
少々悪い思い出もある。

う、緊張する…。
だけど、大丈夫。
お茶だし。
ぐらぐらしないし、
こぼしてもふきんがあるし…
そう自分に言い聞かせる。

先に太眉毛の方、その次に、
ハクション大魔王の前にお茶置く。
なーんか視線を感じるなと思ったら、
「あれ?ぶあはははっ!」
と、ハクション大魔王が
私を見て笑いだした。
何かが爆発したような
大魔王の笑い方は
インパクトがありすぎる。


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