大宮課長は今日もいじわる
給湯室に戻ると、
私は急いでベストのボタンを
かけ直した。
鏡見ろって、
この事だったのか…
大宮課長は教えてくれてたんだ!
分かりにくーい!
普通にボタン段違いしてるよって
言ってくれたらいいのに。
やっぱりいじわるだ。
でも、教えてくれたのは
優しいと思ってしまう。
もう…
優しいのか、いじわるなのか、
どっちなんだろう。
どっちでもいいや。
だけど、やっぱり私大宮課長が好き。
と、恋心を噛みしめ、
給湯室を後にしたのだった。
その後、大宮課長は、
岡原所長に呼び出され、
超不機嫌になって戻ってきた。
私のことで指導を受けたのは想像できる。
本当に申し訳ない。
だから課長の命令に素直に従った。
「南、お前、俺の肩揉め」
「は、はい!」