大宮課長は今日もいじわる
大宮課長が呆れた顔で
処理し終わった紙の山を私の前にどさりと置く。
私はお腹の音を聞かれた
恥ずかしさでうつむいた。

「で?お前、席移動しただけだろ」
「あ、はい!」
「あ、はい、じゃねーだろ。
さっさと終わらせて飯いくぞ」

え?ええ?!
い、今なんとおっしゃいました?
飯いくぞ?
私はやっと活動開始した手を止めて、
大宮課長の方を振り向いた。

「飯いくぞ、
とはどういう意味でしょうか?」
「はあ?そのまんまの意味だろ。
飯を食う、そんだけだ」
「わ、私と?」
「仕方ねーからな。
うるさいお前の腹に感謝しろ」
大宮課長はそう言うと、
私がやらなければならない
紙束を、貸せ!と言って引ったくる。
「お前、ほんと、
どうしようもねーやつだな。
一つ一つの動作が亀ペースで
イライラするから全部やってやる。
さっさと帰る準備して来い 」
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