大宮課長は今日もいじわる
大人な雰囲気で
ちょっとお高めな鉄板焼のお店じゃないの?
大宮課長といい雰囲気になれたりして…
よし、これだ!
肉だ!
と、この時の私は、
お気に入りのコートを着たことにより、
完全に自分がクソださコーデなことを
忘れていたのである。
「あのう…」
と言いかけたところで、エレベーターは
1階に着いた。
ドアが開くと大宮課長は
開けるボタンを押して、
先に出ろという仕草をした。
お先にどうぞ、ではない。
先に出ろだ。
どんな感じかというと、
右手の人差し指で、ボタンを押し、
左手の甲をエレベーターの扉側に、
指を下に向けて、
しっしっと動かした感じ。