大宮課長は今日もいじわる
ポカンとして、しばらくその場に突っ立っていたが、
ふと我に返り、
私は川崎さんの家へ向かって歩き始めたのだった。
川崎さんの家は駅からそう遠くなく、
スーパーから出発して徒歩10分くらいで到着した。
「ここかあー…」
新しそうなメゾネットのお家。
ピンポーン。
まあ…
川崎さんから住所を教えてもらっていたし、
道も簡単だったから辿り着いたけれど、
同じ目的地に向かうはずの課長が、
なぜ私を乗せていってくれなかったのか…。
それは、事情聴取せねば!
ガチャリと扉が開いた。
ドアの隙間から何ともまばゆい光が漏れだし、
中にからディズニー映画の
シンデレラに出ていた、あの有名な王子様の実写版が、
出てきたのだ。