不埒な先生のいびつな溺愛 〜センシティブ・ラヴァーズ〜
一分ほど、おそらく彼は私が本当に寝ているかを確認するための時間をとり、静まり返った。
負けじとそれらしい寝息を立ててみせると、また彼の体がギシリと動く。

チュ、と唇がくっつけられた。何をされても耐える、そんな決意でされるがままに唇を明け渡す。

「美和子っ……」

悩ましげな声が響き、舌が中に入ってくる。……キスは嫌いだって言ってたのに。
久遠くん、私が寝ている間に、こんなこと……。

体が疼いてたまらなくなった。人形のように少し開けた唇の形を変えずにいたが、彼の柔らかく意志を持った舌は、そこを隙間なく探索していく。

私はずっとこれをされたかった。

ピチャピチャと湿った音を鳴らしながら、彼はキスを止めない。こちらからも舌を絡めたくなるが、それはじっと我慢をした。
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